SME3009 S2 improved のメンテナンス / アームリフター

念願の”珠玉のレコードプレーヤー”を所有する事が出来たのだが、重要な問題点が未解決のままになっていた。
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今回のお題はこれ。知ってる人しか知らない、アームリフター用補充オイル。
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こんなに小さな容器に入った少量のオイルが実に 2,052円 !。これだからオーディオの世界はオソロシイのだ。(;`ー´)
しかし、40年も前の製品の純正補修パーツが現行品として存在するのだから、ありがたいハナシではある。さすがは天下の銘器やな。
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ちなみに、”アームリフター”とはこの部分のパーツ。レバー操作によって、これが上下してトーアームを昇降させる機能である。
レコードプレーヤーを使った事のある人なら分かるはずだが、トーンアームをレコード盤上に移動させて最外周の無音部分に針を降ろすという動作は、慣れれば別に苦にならないのだが緊張を強いられるのは間違いない。
それを解消するのが”アームリフター”。レバーを上下させる事によって、小さな突起がアーム基部に取り付けられた樹脂部品を押し上げたり、下降させられる。この機能のおかげで、トーアームに触れる事なく昇降操作が容易に出来るのだ。
どちらかといえば、降下させる機能のほうが重要なので”リフター”という表記は正確ではないのだが、これが通称となっているので。
ちなみに、この機能を最初に装備させたメーカーが、この他ならぬ”SME”社の製品だったようだ。
オークションで手に入れた”珠玉のレコードプレーヤー”では、このアームリフターが機能していなかった。
レバーに連動はするが、降下時に速度制御が効かずストンと落ちてしまう状態だった。予想はしていたが・・・( ´Д`)
本来は、内部に充填されたオイルの作用によって、ふんわりとゆるやかに下降しなければならない。
まぁ、別に致命的不具合というほどでもないので、自分の指先操作でふんわりと針を降ろすようにしていた。
ヒマで余裕のある時にでもとりかかろうと考えていたが、あっという間に三ヶ月も経ってしまっていて、我慢も限界に達し、初のメンテナンスを決行する事にした。まずはパーツ(というより消耗品)が必要なので、”サウンドハイツ“さんからオイルを取り寄せてもらったのだ。
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カバーを外すと内部が見える。カバーはそのままカンタンに持ち上げて外せるはずなのだが、本機の場合は固くて固くてびくともしなかったので、おそるおそるマイナスドライバーをカバー下側からテコのように力を加えてようやく外す事が出来た。(;`ー´)
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そして、サンドイッチ構造の上蓋もネジを取り外せばカンタンに外せるはずだったが、これも固着していてまるでだめだった。
今度はドライバーの入る隙間もないので、苦肉の策でニッパーの先端を差し込んでむりやりこじ開けるという暴挙に出た。(;`ー´)
この部分はカバーをかぶせれば目に入らない部分なので、大胆にして細心な作業でOKである。幸いキズを付けずに作業出来た。
ちょっと苦労したが、一度やっておけば、カバーもこの上蓋も、当分はカンタンに着脱出来るはず。もう必要ないかもしれないが・・・
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ようやく本体部分が出て来た。オイルは少し残っているようだが、まったく機能していない。
この古いオイルをきれいに取り除きたいところだが、どうせ完全に行うのはムリと判断し、とりあえずは新しいオイルを上から継ぎ足す事にした。もしもダメだったら、徹底的にやり直せば良いだろうという安直な考えである。(;`ー´)
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さて。”オイル”とはいっても、純正オイルは固い水あめのように非常に粘度の高いもので、液体のイメージはまるでない。(;`ー´)
そのため、細いマイナスドライバーの先に少しずつ乗せて、シャフトの周りから少しずつ慎重に盛り付けていくという作業となる。
ここが一番神経を使った工程だが、別に難しいというほどの作業でもないし、1分ほどで完了。( ´ー`)
さて、最も肝心なのは、これで終わりではなく、この状態のままで少なくとも一晩くらい放置して、オイルが内部まで完全に充填されるのを待たねばならないのだ。もちろん、自分がそんな事を知ってたはずはなく、先達のノウハウを参考にさせてもらったのである。
その事については、他の作業も含め、次号に続く。( ´ー`)

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