BMWとの蜜月②323i クーペ

BMW323i(1996年5月)E36

今度は強力エンジンを積んだ赤いクーペだ ! しかも泣く子も黙るBMWの6気筒エンジン車である。
それが何を意味するのかは良く知らんかったが (;`ー´)
当時熱心に愛読していたクルマ雑誌でも絶賛されていたし、間違いないアップグレードのはずだった。

当時の新車カタログより

グレーシァシルバーというジミーな色のセダンから”赤いクーペ”への代償で車両価格は一気に上がってオプションをすべて排除しても469万円
前車の下取り価格と195万円に出精値引き18万円だった。条件としては悪くなかったと自分に言い聞かせている。(^。^)
なんだかんだ不満を抱きながらも始まったBMWライフは、今から見返せば1号車(318i)は3年間も所有していたのだということが分かった。小さな不満点にも慣れてしまうに従い「もう金輪際BMWなんか買うもんか!!」にはならなかったのである。
“3年間”ということは「車検が近づいたから乗り換えようか」という、極めて愚かな発想にもとづくものである。
当時の懐具合に余裕があったからこそだが、愚の骨頂というしかないのは言うまでもない。

まだまともなデジカメもなかった時期だし、クルマを撮るということにも関心がなかったので残ってるのはこの程度。

3枚目のものはかなり恥ずかしい”作品”なのだが、何しろ三枚目なので目をつぶってもらいましょう。( ´ー`)
BMW遍歴の中で唯一の2ドアクーペだった。気づいてみればZ3を除けばすべて4ドアセダン。
どんだけセダンが好きなんだと不思議に思うこともあるが、そんな意識はなくて結果的にそうなっただけ。
単純な理由として経済力の限界。同じクルマなのにかなり割高になるのと、このE36型より後のモデルではセダンとクーペのスタイリングの格差が縮まっていったという事実も大きい。カッコ良さと引き換えに使い勝手は確実に劣る難点もある。

アップグレードで不満はすべて解消したか

さて。このクルマの名称は2500ccエンジンなのに「323i」。
記憶によるとそれまでのBMWの命名規則が崩れだした最初のモデルだろう。既に存在していた上位の高性能&高価格モデル(2800cc/192馬力)と差別化するためのメーカー側の都合による改変である。
それはそれとして、最高出力は初代のしょぼい1800ccのSOHC114psから一気に2500cc/DOHC170psにアップし、動力性能の不満は完全に解決・・・とはならなかった。エンジン回転のなめらかさ上質さはたしかに2ランク上の高級車を感じさせてくれたものの、期待したような圧倒的に高性能なスポーツクーペという期待は裏切られてしまった。
ちょっとアクセルに力をいれただけで「胸のすくような目の覚める加速感」なんてことはまったくなかった。
とにかくアクセルペダルが重くて、かなり踏み込まないと思うようなレスポンスが得られなかったのも大きな不満。
懇意の敏腕営業マンに不満をぶつけ、サービス向上で念入りにチェックしてもらったが異常なしの回答しか得られなかったので、クルマ雑誌の高評価に恨みを抱きつつしぶしぶあきらめて慣れるしかないと達観することになった。
あとで分かったことは、323iは俗に言われていた「ドイツ車は高速でこそ真価を発揮する」クルマだったのだ。
当時は高回転で最高出力が当たり前の時代。100km/hが限度という国内道路事情では完全に宝の持ち腐れだった。
機会をみつけて150km/hで短時間の巡航を試したことがあったが、たしかに高速になるほど安定し不安感などまったく感じないし「まだまだ行けそう」と高揚を感じ260km/hまで刻まれている速度計に納得した瞬間もあった。
しかし、日常生活でそんな環境はめったにあるものではないし、バックミラーや監視カメラに対する警戒感と緊張感の方がはるかに危険ですらあるのは今も変わらない。
とはいえ所有満足度が格段にあがった最高にカッコいいクルマだったのは間違いない。
この時期、一緒に写ってくれるパートナーがいたらもっと写真を撮ってただろうなぁ・・・(^。^)

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