建築日誌 – ホームシアター編

以前に載せた妙な配管の正体はこれでした。
空配管
見ての通り、ただのコンセントではありません。
分かる人には分かる、ホームシアター用の配管です。
これらの赤っぽい管は樹脂製の柔らかい電線管で、「PF管」と呼ばれています。内径16mmが1本・22mmが2本・28mmが1本です。管の中には何も入っていないので、”空配管(からはいかん)”といいます。その他、2本のグレーの細い電線が本来のコンセント用とテレビアンテナ用です。
空配管はホームシアターに必須の装備です。なぜかというと、将来ケーブルの入れ替えが必要になる可能性があるためです。老朽化ではなく、技術(と規格)の進歩によってです。
いちおう、老婆心で簡単にいっておくと「ホームシアター」とは、一般家庭に設けるAVルームを指します。
ちなみに”AV”とは”AUDIO & VISUAL”の意味です。念のため。
“ホーム”なんとかいう呼び方は非常にキライなので、”プライベート・シアター”と呼びたいのですが、必要以上にカッコつけてるようで更にイヤなので、通りの良い”ホームシアター”とします。
それ系の雑誌には、大型テレビを置いてる部屋もホームシアターと呼んでますが、わたしはスクリーンのない部屋を決してホームシアターとは呼びません。
観るのが映画であれスポーツであれ音楽ライブであれ舞台であれ、いやしくも”シアター”を名乗るからには、たかだか40インチ程度のテレビ画面では恥ずかしくありませんか ?
室内を真っ暗にして、スクリーンに映される映像のみが光っている部屋でなければ”シアター”を名乗ってはなりません。”リビング・シアター”など、もっての他です。
という、まさに「独断と偏見」はおいとくとして。
注文住宅の新築というのは、庶民にとって”ホームシアター”を持つ千載一遇のチャンスです。
そもそも、わたしもこれが目的で今の快適な自宅を処分してでも新築を決断したくらいですから。
暑さ寒さは、我慢と工夫と光熱費の多少の出費で何とか過ごせますが、「音」だけはどうにもなりません。部屋から出て行って隣近所に迷惑をかける音・外から入ってくるクルマや飛行機などの音・家中に響き渡り、家族に迷惑をかける音。
数百万かけて防音室にするという選択肢もありますが、10畳間が8畳間以下になってしまうし、どうせそんなカネをかけるなら新築にしてしまえというのが今回のプロジェクトなのです。
・・・・・ってオイオイ(^^;)
前置きが長くなりましたが、PF管の用途は「22φ2本が4組分のスピーカ・28φが映像ケーブル・16φがLANケーブル」用です。竣工後に自分で入線するので、電気屋さんには予備線だけを入れてもらう事にしました。
2階のAVルームには、気分に応じてシステム機器の配置を変えられるよう、写真のものとおなじ配管が2箇所にあります。これらの他にスピーカ専用の空配管も部屋の四隅にあります。
もちろん、肝心要のプロジェクター用配管も怠りありません。
・・・・・以下、次号に続く

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