間取り – たたみの話

わたしたち日本人は(・・・とエラそうに云ってみる)、部屋の広さを測るときにメートル単位ではなく、尺単位でしかイメージ出来ません。これは長年の日本人の生活様式・習慣・文化によるものです。
ちなみに、たたみのサイズ基準になっているのは、”6尺×3尺”ですが、メートル換算では、”1820mm×910mm(※)”です。つまり、畳一枚は約 1.66㎡なので、10畳の部屋は16.6㎡となります。
※もっと正確には”1818mm×909mm”なのですが、細かくなりすぎるので前者で話を進めます
例えば、モデルハウスの部屋に足を踏み入れたときに、「この部屋の広さは16㎡です」と説明されてもお客はきょとんとするだけで、「で、それは何畳のこと ?」と問い返し、「はいはい、だいたい10畳くらいです」と聞かされて、「あぁそうか、10畳か。ちょっと余裕があると思った。」
というやり取りにしかならないので、たとえメーターモジュールで造られていても、ほとんどのモデルハウスでは、”この部屋は6畳です”とか”このLDは15畳です”とか貼り紙がしてあります。
「その方が分かりやすいんやから、別にそれで良いではないか」とは云えますが、これがマンションとなると注意が必要です。
自分でも何度も体験しているのですが、マンションのモデルルームで”約8畳”とか”10畳相当”とか書かれてある部屋に入った時に、「ホンマに8畳か ? 6畳くらいにしか感じないけど・・・」
という感覚に間違いはありません。
“約○畳”という但し書きがついている場合は、例外なく畳一枚のサイズが小さく、単に”畳が○枚敷いてある部屋”という意味に過ぎません。
畳のサイズに厳格な規定がなく、”団地間”などというものが存在し、自由に呼称出来るためにこのような事態が起こるのです。詳細はここでどうぞ。
ま、きんてつのような名のある住宅メーカーではそのような詐欺的行為はないと思いますが、現代の木造住宅の場合、畳一枚のサイズは”壁心“を基準とする”江戸間(五八間)”になっているようです。すなわち、常に部屋の長辺短辺が約100mmずつ小さくなるので、畳 1枚のサイズが”1820mm×910mm”である事はほとんどありません。
ちなみに、たたみ2枚分相当の「1坪」は、厳格に”1820mm×1820mm”なんですがね。
和室に関心がないと言っておきながら、何書いてんねん、と自問自答しつつ。おしまい。

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