GUIだけでLinuxサーバーを構築

クラウドやらビッグデータやらDXやらの時代に「クライアントサーバシステム」なんて意味があるのか…
あるに決まってる。
本当に画期的なカンタンシステムが生み出されるまでは、この国の事業者の90%以上が中小零細企業で「IT」そのものと無縁であるのだからおそらく不滅だろう。

LinuxとWindowsでクライアントサーバシステムを造る

20年以上も前のキャッチコピーみたいになってるが、結構真面目に取り組んでます。😊
実は、とあるスタートアップ企業(製造業)のトップの相談を受けて、製造から取引・請求等まで含めた基幹業務システムの構築サポートを引き受けることになった。
つまり、ビジネスとして取り組むわけ。そんな理由ででもなければ今更標題のようなモチベーションが生まれないし、続かないのは容易に予想できる。たとえ1円でももらえれば緊張感も責任感も生まれるのだ。😅
現在はごくカンタンな社内システムが稼働しているとのことなのだが、事業拡大に備えてゼロからきちんと造り直したいという意向である。そんな案件を良く引き受けたなと呆れられそうだが、社長と意気投合してしまって「微力ながらお手伝い」というスタンスで、あくまでもサポートとしてである。
自社の社内システムを構築管理していた中で何度かLinuxをいじりかけたことがあったがすぐに面倒くさくなっては投げ出してしまうという苦い体験があるので今度こそはという意気込み。さて・・・

ubuntu のデスクトップ画面

小規模とはいえメーカーとして一般消費者への直販もしているし今後も続けるそうだが、今やその業務はクラウドアプリ利用の低コストで達成可能の時代なので当面計画外とする。
今回の案件はそれ以外のBtoBすなわち企業取引のためのシステムである。
もちろんこれだって大変な仕事だし、メーカーである以上、今は規模が小さくとも地方にある工場のリアルタイム業務管理は運用初期から必須の機能である。
本来はシステム屋さんに数百万円プラス保守コストくらいは払わないとゼロスタートの基幹業務システムなんか出来るわけないことは双方とも理解している。
つまり実情を知りつつ自分に相談されるくらいなので要するに資金不足なわけ。😅
そんなわけで、構築サポートといっても厳密な納期もないこともありそれほどのプレッシャーはない。
十分時間をかけてプロトタイプが出来た頃には資金計画もメドがついているはずなので、あとは専門のシステム会社に移管することにしている。

カネをつかわずアタマを使う計画の実践

とにかくコスト面でOlacleやWindowsサーバーなんて検討の対象にすらならないのでサーバーOSはLinux一択。
最小の初期コストで済む代償として最大の難点は運用管理面でユーザーの習得が難しいこと。
そのため必須条件として運用開始後は出来る限りGUI操作で管理出来るようにする必要がある。
コストとの引き換え。かなり事業拡大しないとシステム管理者を雇用する余裕がないためだ。
Linuxも以前よりずっとGUI環境も整備されているようだし、何とかなるだろう・・・
さすがに完全にコマンド操作なしとまではいかないが、それは実はWindowsだって事情は同じ。

Ubuntuでデータベースサーバーを造る

クライアントサーバシステムなのだから、とにもかくにもデータベースサーバー専用機とOSが必須である。
当然コスト面からもLinuxとMySQLで決まり。
Linuxにはディストリビューション(流派)が色々あり最初の悩みとなるのだが迷わずUbuntu(ウブンツ)を採用した。
在籍していた会社では最終的にサーバーとしてCentOS(セントオーエス)を運用していたし、少しはなじみがあったので有力候補だったが近い将来サポート停止になるという情報があるので見送った。
とはいえ最も人気のディストリビューションらしいUbuntuは情報も豊富という安心感がある。
ネックになりそうな問題点はあらかじめネット情報で丹念に調べてあったので、思っていたよりも短期間で要件をある程度実現出来た。現時点で当初の目標達成。つまり「何とかなっている」ので記事にしていく。

環境準備

必要なハードウェアとしては、プロトタイプなので手持ちで死蔵状態だった旧式PC DELL Optiplex3020 を引っ張り出した。たしか2013年発売という10年近くも前の製品を予備機として中古で格安で入手してあったのだ。
しかし、それから既に5年くらいは経っていたのだな・・・置いといて良かった。

外観写真を乗せる意味はほとんどないのだがこんな感じ。企業向けシリーズなので造りはしっかりしている。
ところで、動作の軽いLinuxだから旧型で良いというわけではない本番稼働では潤沢なメモリを載せた最新型のサーバー専用機を導入するのは当然だが、今は準備期間なのでそんなものはまだ買えない。
テスト運用とはいえ前提として独立したサーバーが必要という理由で日の目を見させることになった。
なぜ用途もないようなポンコツを捨てなかったのかはこのマシンが気に入っているため。デスクトップ機としてはかなりコンパクトでパーツ交換などのメンテもしやすく出来ている。
HDDをSSDに換装していることもあり、この機種の魅力は何よりも動作音が超絶に静かなこと。
無音とさえいえる。本体に耳を押し当ててようやくかすかにファン音が聞き取れるレベルなのだ。
この面では現在のメイン機より圧倒的に高性能なのが手放さなかった理由でもある。動作音は使ってみないと分からないので超静音機であるだけで自分としては貴重品なのだ。
寿命以前に、10年前のPCなんて使いものになるのかというギモンには「十分実用になる」と断言しよう。
Core i3-4130に4GBメモリという貧弱そうなスペックだが、素のWindows10なら10秒未満という瞬速で起動するし、ブラウザやOffice程度ならまったくストレスなく動作する。すなわちLinuxも余裕で動かせるはず。

Linuxサーバーとしてクリアすべき目標

具体的な課題としてはざっとこんなところ。

とりあえずの目標
  • Ubuntuデスクトップ版インストール
  • IPアドレス固定
  • リモート接続
  • USBモニタ接続
  • Windowsとのファイル共有
  • サーバー(samba)インストール
  • MySQLインストールと基本設定
  • MySQL Workbench インストール
  • ファイアウォール設定

ここまで来ればデータベース構築に取りかかることが出来る。
ホントにGUI だけで出来るのだろうか・・・

Windows10からのリモートデスクトップ画面

とりあえずWindows10からのリモート接続は大した苦労もなく出来た。
Ubuntuデスクトップ版をインストールしたので、スマホみたいにアプリがたくさん並んでいて、これなら各種設定もカンタンに出来てしまうかも・・・はやはり甘かった。ほぼ何も出来なかったのである。😅

ちょっと分かりにくいがUSBモバイルモニタです

というわけで。何とかここまでたどり着いたので、つまづいた部分を忘れないようにシリーズ記事とする。

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